「友達には賞味期限がある。」
気づいたら、いつの間にか離れていて、あれだけこの人とはずっと仲良くしていたいと強く願った想いも、跡形もなく忘れている。
「友達には賞味期限がある。」
毎日楽しく過ごしていた日々も、成長していく忙しさに置いてかれ、同じ友達といる事の楽しさを忘れてしまう。
あと少しで離れて行きそうな友達に、
僕は「友達には賞味期限がある」と言う。
自分は寂しくないんだ、と強がって言う。
そして、それ以上に自分が傷付かないように、自分に言い聞かせたくて、声に出して言う。
「離れそうになったら、私が繋ぐから」と友達は言う。
その時、自分のプライドの高さに気がついた。
僕は強がってた訳でも、傷つきたくなかった訳でもなく、友達が離れていくという事で傷つく自分に耐えられなかったのだ。
だから、傷つく前に自分から友達を遠ざける。そうやって小さな小さなプライドを守ってきた。
そういえば、大学入学前に参加したセブンデイズプログラムというリーダーシップ合宿の社会人セッションでのこんな会話を思い出した。
「自分の綺麗事にも聞こえる理想とか夢を追いかけて、傷つきながら進むのか、それとも、現実を見て、それに合わせて自分のできる事をするのかで迷ってるんです。」と僕は言う。
この時から僕はプライドが高かった。
理想を本気で追いかけた事もなかったくせに。追いかけた事によって傷ついた事もなかったくせに。
すでに自分が傷つくのが耐えられなくて・許せなくて、小さな小さなプライドを守ろうと必死だった。
この時の人生の先輩である社会人の言っていた事を今でも覚えている。
「理想を追い求めたところで、理想が実現するかは誰にも分からないけど、理想を信じてこそ、見えてくる物があると思うよ。」
理想を信じて初めて見えてくるもの。
「友達には賞味期限がある」と同じ事なのかもしれない。
友達には賞味期限があるのだと思って友達と関わっているのと、一生を共に過ごせる友達は作れるんだと思って友達と関わるのでは、全く違う結果が生まれるのではないか。
一生を共に過ごせる友達を作れると信じている人にしか、見えないものは沢山あるんじゃないか。一生を共に過ごせる友達を作れると信じてこそ、守れる友情があるんじゃないか。
それならば、とっとと小さなプライドを捨てよう。傷つく事を覚悟の上で、真っ直ぐに友達と向き合おう。
Written by
Klive Roales Aguilar | 立教大学経営学部
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